6931 スポーツが人格形成に役立つか…
この記事のタイトルを読んでハッとした。
「スポーツは人格形成に必ず役立つ」はウソである…「アスリートほどルールを軽視する」という衝撃データ
高校や大学で行われてる運動部活動によって、むしろ「えげつなさ」を日常生活に取り込んでしまうというのだ。
言われてみれば…と思いながら読んだが、たしかにスポーツは日常生活からかけ離れた世界だ。
特に対戦するスポーツにおける目的は、ありていに言えば“相手を打ち負かすこと”だ。
調査で、自分の勝利につながるのなら、たとえば、そのために相手を嘲ったり、自分に有利な誤審を許容してしまうという結果が出た。
言われてみれば、そうなるだろう。
こうした社会的な規範から外れた“えげつない行為”を繰り返すことと、運動部活動に期待された「他者を尊重し、公正さを尊ぶ態度を培う」ことは、まったく相容れない。
無条件で「そういうものだ」と思ってしまっていたことが、いとも簡単にそれを論破されたせいか、読み終えたときは、ちょっとしたショックを感じた。
勝つこと、達成感を味わうこと、認められること…そういった動機で参加する運動部活動において、より社会的規範を優先させるのは、人間の本能から見ても、かなり難しそうではある。
記事にあるように、もともと、スポーツは本来「気晴らし」というラテン語が語源であるようなものであって、それを日常の中心とすることは危険な面をはらんでいるという。
無意識のうちスポーツは社会性は育くむものだと思い込んでいる人たちは、特に意識するべきだろう。