「のび太」という生きかた/横山 泰行
「のび太」という生きかた―頑張らない。無理しない。 横山 泰行 アスコム 2004-12 |
本書はタイトル通り、ドラえもんに登場するのび太が主役。彼の世界観や処世術を通じて、現実の世界でどう生かすことができるかを考えていく。
著者は、富山大学教育学部教授でありながら「ドラえもん学」を研究。ドラえもんを50回以上も読み、日夜研究にいそしんでいる。
ドラえもんには「大人にとっても身近でかつ深遠な問題に対するメッセージがふんだんに組み込まれている」と著者。
人間関係がうまくいかなかったり、意欲が湧かないときの対策、夢の実現方法、努力の仕方など、人生に役に立つヒントを、ドラえもんの話の中から見つけ出していく。
著作権の関係からか、ドラえもんやのび太の絵は一切出てこない。ここまでドラえもんを絶賛する話なのに、1枚もないというのだけが、ちょっとだけ感じた違和感だった。
たくさんのあらすじも載っていて、かつて読んだドラえもんの話を思い出すだけでも楽しい。肩の力を抜いて、のんびり読むのにぴったり。
(★★★★☆)