7961 展覧会「蔦屋重三郎と版元列伝」

原宿の太田記念美術館で開催中の展覧会「蔦屋重三郎と版元列伝」を鑑賞。
江戸時代中期から後期にかけて活躍した版元・蔦屋重三郎と、浮世絵草創期から明治時代にいたる約230年の間に活躍した12の版元を紹介する展覧会だ。
喜多川歌麿や東洲斎写楽をプロデュースしたことでも知られる蔦屋重三郎については、1階の展示室で紹介され、2階ではほかの版元たちが取り上げられている。
葛飾北斎「冨嶽三十六景」シリーズを手掛けた西村屋与八の三代目や、歌川広重「東海道五拾三次之内」シリーズを成功させた竹内孫八(保永堂)など、これまでもよく目にしてきた作品は、彫師の名前はわかっても、版元の存在はほとんど意識したことがなかった。
展示は地下にも続き、そこでは明治期の版元が詳しく紹介されている。
秋山武右衛門(滑稽堂)は、代表作「月百姿」の月岡芳年や、豊原国周、楊洲周延などを手がけた。
松木平吉(大黒屋)は西洋絵画の影響を受け、四代目が光と影の表現を取り入れた「光線画」の小林清親を売り出し、五代目は小原古邨を世に送り出した。
今回の展覧会では、以前鑑賞した展覧会で見かけた名前も多く見かけた。
蔦屋重三郎は、今年のNHK大河ドラマで取り上げられていることから、関連イベントや企画展も多数開催されている。
視聴していればより楽しめたのかもしれないが、あいにく見ていないため、彼が具体的にどのような仕事をしていたのか、いまひとつ理解できなかった。
今回の展覧会を鑑賞しても、正直なところ詳しいことはまだよくわからなかったが、蔦屋重三郎をはじめ版元の存在がなければ、浮世絵がこれほど広まることはなかったのではないかと感じた。