7876 特別展「上村松園と麗しき女性たち」

山種美術館で開催中の特別展「上村松園と麗しき女性たち」を鑑賞。
今年は、松園が誕生して150年なのだそうだ。
山種美術館創立者の山﨑種二は、松園と親しく交流を重ね、作品も蒐集したそうで、山種美術館では多数の作品を収蔵している。
上村松園の作品はこれまでもいくつか鑑賞してきていて、多少は知っているつもりではあるが、今回、彼女の言葉や、手紙、エピソードなどとともに、作品を鑑賞していくと、あらためてその良さを実感できた。

松園は、女性として初の文化勲章を受賞しているのは知っているが、そこに至るまでの苦労については、意識していなかった。
男性社会なのは画壇も同じで、そのなかで上村松園は不断の努力を重ねたのは言うまでもない。
マンネリだという声や、京人形のように美しいが血の通う人間には見えないみたいな批判もあったというのは初めて知ったが、「婦人の悲哀の情緒」を崇高に表現するにはどうすればよいか苦悩もしたというのは、そうした声に対する”反発”もあっただろう。
ところどころにあった、松園自身の言葉や手紙なども興味深かかった。
描く髷についてはかなり研究しているのに、自分自身は二十歳すぎから櫛巻のぐるぐるまきにしてきたとか、自身が送る手紙に、自分の後ろ姿とついてくる犬や鶏のイラストを描いていたり、”人間”としての魅力も感じることができた。
本展は、以下のような3章構成となっていたが…
第1章 上村松園の美人画
第2章 美人画の時代
第3章 女性表現の多彩な広がり

2章以降で紹介されていた、松園以外の作品は、正直あまり良いと思えるものがなかった気がする。
後半の作品と、1章で紹介されていた彼女の作品を合わせて鑑賞することで、描かれる女性の表情の繊細さ、構図の巧みさなど、松園の良さがより際立った印象がある。
ちなみに、今回《杜鵑を聴く》という作品のみ写真撮影が可能だった。