7454 東京建築祭「堀ビル」

建築・都市

10分前では遅いくらい
10分前では遅いくらい

堀ビル(堀商店)は、新橋に来たときよく見かけた。

錠前や建具金物などを輸入販売しているということで、当然ながら自分に縁はなく、特徴的な建物も眺めることしかできなかった。

その後、シェアオフィスとなったとニュースで知ったが、会員制で誰もが簡単に入れるということもできないから、やっぱり近くて遠い存在だった。

そんななか、今回の東京建築祭で堀ビルが公開されることを知り、今日最優先でやってきたのだ。

堀ビルは、1932年(昭和7年)、公保敏雄とその実兄である小林正紹が共同設計によるそうだ。

小林正紹は国会議事堂設計にもかかわった大蔵省技師で、代表作には明治神宮外苑の聖徳記念絵画館があるそうだ。

公開は、10時からということでその10分前に来たものの、すでに長い行列。

とりあえず並ぶ。自分の自撮りの結果に満足できないおじさんが目の前にいたのが気になった。

自撮りおじさん
自撮りおじさん
見学は1階だけ
見学は1階だけ

20分ほど待って中へ。

現在はシェアオフィスとして使われているという。なんだか居心地のよさそうな雰囲気。

見学できるのは1階だけだが、ガイドツアーに申し込めば、地下から屋上まで見学できるという。

これは参加しない選択肢はない…と、16時の回に申し込む。

心地よさそうな雰囲気
心地よさそうな雰囲気
初めて中から外堀通りを見る
初めて中から外堀通りを見る

16時ちょっと前にふたたび、堀ビルへ戻ってきた。

この時間でも行列ができている。

ふたたび堀ビルへ
ふたたび堀ビルへ
まずは一気に屋上へ
まずは一気に屋上へ
とても新鮮!
とても新鮮!

ついに屋上にやってきた!

よく見てきた風景だけど、高さが変わればとても新鮮。

塔は機械室になっている
塔は機械室になっている
虎ノ門方面を眺める
虎ノ門方面を眺める

いろいろと興味深いお話を伺う。

現在、塔屋の内部は機械室になっていて、それによってこの屋上が有効なスペースとすることができているらしい。

いろいろ興味深いお話を伺う
いろいろ興味深いお話を伺う
新橋駅方面
新橋駅方面
階段を下りて…
階段を下りて…

ツアー見学時間は40分ということで、あまり時間はない。

続いて4階へ向かう。

階段室を照らす天井の明かり取りの窓は、聖徳記念絵画館と同じデザインらしい。

さまざまなシェアオフィスを見学
さまざまなシェアオフィスを見学
かつて住居として使用していたところ
かつて住居として使用していたところ
数年ほど前まで住居として使われていたということもあって、その名残が随所に残る。

あえて残しているのかもしれない。

竹中工務店が使用しているスペース
竹中工務店が使用しているスペース
部屋ごとに雰囲気が違う
部屋ごとに雰囲気が違う
住居として使われていたということもあってか、ひとつひとつの部屋はあまり広くなく、ふつうのオフィスとして使うのは使いづらそうだ。

でも、シェアオフィスなら、まったく問題ないどころか、むしろこれのほうがいいくらいかもしれない。

客間だった和室は共用スペース
客間だった和室は共用スペース
台所だった場所
台所だった場所

ちょっと独特なドアは、堀商店時代からあったという潜水艦のために試作したドアだそうだ。

作り付けの戸棚は、そのまま生かされている。

潜水艦向けの扉
潜水艦向けの扉
潜水艦のために試作したドアは、シェアオフィスになる前から使われていたそうで、現在もそのまま使用されている。

どんな感じで開け閉めするのか見て見たかったが、テナントが入っているためか、見ることができなかった。

建物の曲線が生かされている
建物の曲線が生かされている

ショールームあかずの として使われている部屋もあった。

金庫があったが鍵がなくなっているらしく、開かないそうだ。

ショールームとして使われている部屋
ショールームとして使われている部屋
開かずの金庫
開かずの金庫

最後は地下フロアの見学。

ひとりひとりに仕切りがあって、仕事に集中できそうな感じ。

天井近くに窓があって、外の明かりが入ってくるようになっている。

明り取りのある地下室
明り取りのある地下室
五感レスポンス®・ウェルネス・システム
五感レスポンス®・ウェルネス・システム
案内していただいた方に話を伺ったら、今回のイベントで、200人とか300人ほどの来場者を想定していたという。

朝の行列を見て分かるように、この予測はかなり少なすぎて、結局今日は1700人が来場したとのこと。

関係者のみなさん、おつかれさまでした。

Posted by ろん