5347 東京ミッドタウン日比谷と三信ビルディング
東京ミッドタウン日比谷がオープンした。
先日、あんなことあったから、最初から心象は悪い。
いや実は、もともと、この場所には複雑な思いがあった。
というのも、以前も記したことがあるが、かつてこの地には、とても意匠の素晴らしい三信ビルがあって、保存運動虚しく取り壊されてしまった経緯があるからだ。
でも、せっかくなので?初日に行ってみる。
建物入口を案内する人があちこちに立っていて、行列を誘導する仕切りがずっと続いていたところを見ると、かなり混雑していたようだ。
特に入場規制されるでもなく、そのまま建物内部へ。
3階まで吹き抜けのメインエントランス。
そこそこ広いが、ものすごく開放感があるほどでもない感じ。
お客さんの数が多いせいか?
エレベーターでの事故防止のためか、エレベーターに乗るまでけっこう歩かされる。
新しいカードの勧誘をしていた。ミッドタウンカードはどうなってるんだよ?…と、嫌味のひとつでも言いたくなるが、バカみたいなのでやめておく。
今日がオープン初日なのだから、すべてが綺麗で新しいのは当然なのだけど、どこかのっぺりとした印象が拭えない。
かつてあった「三信ビルディング」をモチーフに、モダンなデザインで再構築することで、街の記憶を継承…ということで、地下のアーケードに行ってみたけど…。
似てるのは形だけでしかなかった。
LEDで縁取りやアクセントをつけるだけで、素材をそのまま張り付けておしまい…という感じ。
まさに、ちょうどこの上に、三信ビルのアーケードがあった。
取り壊される前に見てきた当時の写真を見比べてみると…
規模こそ小さいけど、装飾や照明に細かな配慮があることがわかる。
カードでケチが付いた感じがするのだけど、どうもかつてのいいとこどりをするだけで、
ビルの建物と建物の間に広場があって、その地下に”日比谷アーケード”がある。
先述の通り、そこにあったのが三信ビルディングだ。
モダンなデザインで再構築するのなら、もっと徹底してやってほしかった。