7315 京葉線通勤快速に乗ってみる
たとえ周辺自治体の反発があっても、一度発表されたら”強行”されるのが常のダイヤ改正において、昨日、異例ともいえる京葉線の新しいダイヤの見直しが発表された。
京葉線のダイヤ改正については、直接の当事者ではないのだけど以前から気になっているが、さまざまな調整を経て決定するダイヤ改正は、そう簡単に変えられるものではなく、見直し自体例外的ではあるが、その内容は、朝の快速2本の復活にとどまっている。
もっとも特徴的な種別ともいえる、通勤快速については廃止は変わっていない。
この通勤快速、実際のところどういう状況なのか、直接見てみたいと思って、京葉線の蘇我駅まで行ってみることにした。
総武線の秋葉原駅から乗って千葉駅、そして内房線に乗り換え蘇我駅へ。
蘇我駅から京葉線に乗って東京駅まで来れば、いわゆる”大回り乗車”となって運賃は秋葉原→東京で済む。
蘇我駅でしばらく様子を見てみる。
京葉線の始発駅ということで、京葉線の電車が次々と到着しては折り返していく。蘇我に到着した直後は、ごくわずかではあるが空席もあって席の争奪戦は起きていない。
もちろん、最後は立ち客が出るくらいで出発するが、通勤ラッシュという雰囲気はなかった。
今回試乗しようと思った蘇我7時44分発の通勤快速がやってきた。
京葉線通勤快速の東京到着は途中2駅停車で8時26分。
知らなかったのだけど、この通勤快速の隣のホームから、東京方面へ向かう総武快速線直通列車(大船行き)が同時発車するのだ。
この総武快速線経由列車の東京到着は途中10駅も停車するのに8時32分。
通勤快速廃止は、東京駅までは総武快速線経由を利用してほしい…という意味もあるのだろうか。
実際、通勤快速は蘇我でものすごい混雑ということはなかった。
これはつまり終点までこれ以上混雑することはないことを意味するわけで、途中駅の混雑を考えたら、この”余裕”はもったいないと考えられたのだろうか。
最後尾の車両から、通過する各駅の様子を見てみよう。
どの駅も、やはり次の列車を待つ人が多くいることがわかる。
京葉線の主要駅のひとつである新浦安も速度を落とすことなく通過。
次の列車を待つ人の列が通過するホーム近くまで伸びていることがわかる。
葛西臨海公園駅は公園利用者が主なのかと勝手に思ってしまったが、通勤通学客も多いようで、ホームには列車の到着を待つ列が見えた。
通勤快速最初の停車駅の新木場に到着。
かなりの人が降りるのかと思ったが、意外とそうでもなかった。
乗っていた車両が最後尾だったからかもしれないけど…。
車内にさらにゆとりができたところで、八丁堀駅に到着。
ここでもそれなりに下車はあったが、当然東京駅まで乗りとおす人が多数ではあった。
東京駅からは、東京ディズニーリゾートに向かう人たちの姿を多く見かけて、上りと下りの客層の違いが鮮明だった。
京葉線東京駅からは、有楽町駅経由で新橋や品川方面に行くことのできる特例があるので、それを利用して改札を出ようとしたら、駅員にものすごく不審がられ「大廻り乗車はお客様の都合ですよね!」とかなりきつい口調で突き返されてしまった。
初めて、京葉線の通勤快速に乗車したが、蘇我から新木場までノンストップというのは、きわめて快適だった。
途中で乗り降りがないのは、とても落ち着いていられる。
しかし、途中駅の各駅停車列車を待つ人の様子を見ていると、それはそれで何とかしたほうがいいとも思った。
となれば、通勤快速全廃ではなく、むしろ途中駅停車の快速を設けて、どちらも救えるようなダイヤができないものかと思った。
夕方の下りなどは、特にこのことが言えると思う。