7219 反対意見ばかりの条例が可決されかける怖さ
少し前から話題になっていた、埼玉県虐待禁止条例の改正案が取り下げられたという。
条例の名前だけで見たら、とても重要で意味のある感じがするが、その実態は、子どもだけでの留守番や外出を「置き去り」とするような、現実離れした、ずいぶん雑な内容だった。
当然、保護者を中心に反発を生んだことは当然としても、こんな条例が、なぜ可決寸前にまで至ったのだろう…というところがとても疑問に感じる。
さらにこの条例を進めた議員の会見で「(条例の)内容は瑕疵がなかった」と言い切ってしまうところにも、大きな違和感を覚える。
この条例の成立を進めた誤りを認めたくないだけの精一杯の抵抗なのか、それとも、本当に何が問題だったのか理解できてないのか…。
仮に問題ないと思っていたのだとしたら、周囲の支援者に意見を聞いてみたらよかったのに、それもしていなかったことも気になる。
そういう意味でも、議員としては失格ではないかとも思ってしまう。
民意と大きく違った条例が制定されかけたという“事件”は、決して小さなものではない気がする。
なぜなのか…不思議だし、ちょっと怖い。
今回のケースをあらためて見直すことは、民主主義を守るための重要な検証だとすら思えてくる。