2188 よかれと思っても
どんなことでも同じようなものかもしれないけれど…。
当事者になってみないと、その状況に置かれた気持ちというものは、わからないものなのなのだろう。先日、内閣府から興味深い調査結果が公表された。
犯罪被害者と国民の意識にギャップ 内閣府調査
犯罪の被害にあったことのない人は「犯罪被害者は独りになりたがっている」と考えているのに、実際にそう感じた犯罪被害者は少ない――。内閣府は、犯罪被害者に関する国民意識調査の報告書を19日付で公表した。被害にあった人とない人との意識のギャップが浮き彫りになった。
一般人は、犯罪被害者は独りにしてほしいものだと思い込む…実に38%がそうだと思っていて、独りにしない方が良いと考えたのは14%にとどまった。確かに、心に傷を負ってしまうような事件に巻き込まれた人を前にしたら、「そっとしておこう」という気持ちになるのもわかるような気がする。
その一方、実際に犯罪被害者になってしまった人の中で、独りになりたいと思ったのは、わずか28%、そう思わなかった人は50%に達しているのだ。
物事を勝手に決めつけたり、思いこむことの怖さを見た思いがした。
これは“犯罪被害”ばかりでなく、日常の生活においても非常に示唆に富む話だと思う。相手のためを思うのならば、たとえ、それが「間違いなく相手のことになる」と思うことであっても、きちんと、相手に確認する必要があるのかもしれない。