7197 URまちとくらしのミュージアム
旧赤羽台団地…現在のヌーヴェル赤羽台に「URまちとくらしのミュージアム」がオープンした。
以前は八王子にあった施設だが、赤羽に移転してきたのだ。
以前からぜひ行ってみたいと思っていたが、かなり行きやすい場所まで来てくれるというのは、とてもありがたい。
施設は、かつて実際に使われていた団地を移設した「ミュージアム棟」とスターハウスを含む建物4棟で構成されている。
これらの旧赤羽橋団地からある建物は国の登録有形文化財となっている。
約7分間の動画を見てから4階へ。
最初は、UR都市機構の前身である、同潤会代官山アパートメントの展示だ。1923年に建てられた。
当時使われていた部材をそのまま利用して、再現している。
意外と広い。
続いては「蓮根団地」の展示。1957年(昭和32年)に建設された蓮根団地は、ダイニングキッチン以外に2つの部屋がある住戸。
これは2DKと呼ばれ公団住宅の代名詞にもなったという。キッチンにあるテーブルは、椅子に座って食事をすることを促すために、あらかじめ備え付けられたのだそうだ。
展示されていたエレベーターは、晴海高層アパートで使用されていたものだそうだ。公団初のエレベーターだ。
”かご”の中に入れるが、無数の落書きもそのまま残されている。
いろいろ気になるが、もっとも興味深いのは、10階建ての建物であるにもかかわらず、1、3、6、9階しか止まらないということ。
停止階を3階分飛ばすことからか、スキップ形式と呼ばれた。そのため、停止しない階に行くには、停止階の上か下へ階段を使うことになる。
どうしてこのような作りになったのか話を聞いたが、コスト削減や、エレベーターが止まらない階で、少しでも部屋を広くするためではないかということだった。
こちらは、晴海高層アパートのエレベーターがない階の住居は、やはりとても広い。そして、係の方から話を聞いて気づいたことだが、この頃のキッチンには、まだ換気扇がない。
だから自然排気にならざるを得ず、上部に空気穴が設けられている。
最後の展示は、多摩平団地テラスハウス。
テラスハウスとは「専用庭のある長屋建ての低層集合住宅」のことだそうで、昭和30年代に主に郊外の団地で多く建設されたという。
テラスハウスの隣のコーナーは、これまで団地で使われてきた、さまざまな部品などが紹介されている。なかには直接触れられるものもあって、3種類の呼び鈴(ブザー)は実際に鳴らせるようになっている。
どれも聞いたことがあるものばかりだった。
スターハウスをはじめ屋外の建物も、このミュージアムの関連施設だが、通常は見学はできないようだ。
今回は自由見学できたが、通常はツアー形式での見学となるとのこと。
また解説付きでじっくり見学してみたい。