6943 磯村建設が販売した住宅を見てみる

建築・都市

ちょっと前に、YouTubeで磯村建設のCMがお勧めに登場して以来、なんだか気になって仕方がなかった。

思わず関連する動画や情報をチェックしていた。

その中で、現地を訪れた人のブログを見つけて、自分も見てみたいと思った。

どんな場所にあるのか、駅から歩いてみようということで、今回のこだわりの小旅行の行程に組み込んだ。

当時は直通列車があった
当時は直通列車があった

磯村建設は、関東ローカルでさかんにCMが流れていたから、ある一定の年齢以上の人たちは、あの牧歌的なメロディとを聞けば、すぐに思い出すはずだ。

東上線が写っていたバージョンのCMでは「池袋へ直通81分東武東上線男衾駅徒歩19分」とあって、当時あのCMを見ていた自分ですら、都内への通勤は大変だろうな…と思ったものだ。

記憶はないけど、まだわずかに東上線全線(池袋-寄居)を直通する列車があったのだろうが、それにしても時間が掛かりすぎる。

跨線橋は建て替えられたばかりのようで、とても新しかった。

周囲に高い建物がないので、跨線橋の大きさが際立つ。

男衾駅へ
男衾駅へ
跨線橋がまるで展望台
跨線橋がまるで展望台

 

うっすらと「磯村建設」の文字が残っているという、駅前のかつての磯村建設の事務所を見てみた。

建物自体はまだ残っていたが、数十年もの間西日に照らされ続けた文字は、もうほとんど読めないくらいに消えかかっていた。

磯村建設の”遺構”が…
磯村建設の”遺構”が…
コントラストを上げて…かろうじて…
コントラストを上げて…かろうじて…

 

ブログなどで紹介されていた情報を頼りに現地に向かう。

駅前付近も特に商業施設や人が集まるようなところはなく、かなり寂しい感じだった。

駅前で見かけたのは、わずかに近所の住民が犬の散歩をしている人くらい。

ひたすら歩く…
ひたすら歩く…
いろいろ遊べそう
いろいろ遊べそう

 

そういった意味では、しばらく歩いて行っても、風景に大きな変化はなく、畑や空き地と戸建ての住宅が散見される風景が続いていた。

途中小川が流れていたりして、子供たちが遊ぶのは楽しそうなところもあった。

早歩きだったせいか15分ほどで現地に到着。

”とあるブログ”で紹介されていた場所にやってきた。

当時のCMの場所が…
当時のCMの場所が…
現在こんな感じ…
現在こんな感じ…

 

CMに写っていた場所だ。

建物は増築と外壁の補修が行われているようだが、手前のブロック塀はCMのときとまったく同じだった。

手前の家は現在は人が住んでいないようだ。

他にも、そのブログで紹介していた場所を見てみたが、当時の様子の残る”遺構”は、かなり消えてしまっていた。

もう40年とか50年も前なのだから当然だろうし、そもそもこのCMを覚えている人もどんどん減っているだろう。

いろいろ考えさせられた
いろいろ考えさせられた

現地から再び男衾駅まで歩く。

歩きながら、ここの分譲住宅が大々的に販売された時代について、いろいろ考える。

CMでも示してるとおり、決して誇大でも虚偽でもないのだが、いくらなんでも都心からも最寄駅からも離れ過ぎだ。

駅と現地まではバスはおろか街灯すらない。

結局行きも帰りもすれ違う人は皆無だった。

検討もしくは実際に購入した人が、なぜ「ここ」を選ぼうとしたり、選ぶことになったのだろう。

CMでは池袋から…とあったが、実際にはもっと近いところからへの通勤する人が買ったのか…。

それとも、無理をしてでも一戸建て住宅を買うこと自体に目的があった時代だったのか…。

Posted by ろん