6942 みなみ寄居駅下車
東武東上線の18年ぶりの新駅として2020年10月31日に開業した「みなみ寄居駅」は、ちょっとした‘‘秘境駅‘として知られていて、以前から、どんな感じなのか見に行ってみたかった。
わざわざそれだけのために行くのも気が引けたので、今回のチャンスに合わせて寄ってみることにした。
できるだけ効率よく行きたいので、上り電車で下車して、下り電車で戻るという行程で向かうことにした。
寄居駅から小川町駅行きの普通列車に乗り、上路式のトラス橋としては埼玉県では最古の橋という荒川橋梁を渡って、みなみ寄居駅で下車。
予想通りといえば、予想通りだが、下車したのは自分ひとりだった。
一面一線の”棒線駅”でシンプル。ホームにはベンチすらなく、自動販売機が1台あったくらいで、他にホーム上の設備と呼べるものは、何もない。
当然、無人駅だ。
ただ、自動改札機は、ホーム側から3本、改札外からは4本もあって、混雑時の需要を想定しているようだ。
副駅名として「ホンダ寄居前」とあるように、この駅は、本田技研工業 埼玉製作所 寄居完成車工場の目の前にあって、従業員の通勤のため、本田技研工業の請願駅として、同社が全額負担して建設されたそうだ。
改札を出ると地上への階段と工場に直結する通路に分かれているが、地上に出ても細い道路があるだけで、他に何もない。
工場にしか行けないという駅では、海芝浦駅が有名だが、あちらは運河からの眺望がよく時間を忘れさせるほどだが、こちらは一人残されると少し不安を感じてしまう雰囲気。
目的が目的なだけに、これでいいのかもしれないが、将来にわたってずっとこのままなのか、またいずれ何か変化することがあるのか…