7071 川崎港海底トンネル人道と川崎マリエン
久しぶりに川崎駅にやってきた。
あまりいないと思うけど、川崎港海底トンネルを歩いて渡るのが目的だ。
まずは「川50 東扇島循環」のバスに乗る。
市街地を過ぎると工場地帯に入る。
車窓からは貨物線が見えたりして、テンションが上がる。
20分ほどで、人道トンネルの出入口に最も近いバス停「JERA川崎火力発電所前」で下車。
ちなみに、JERAは、東京電力フュエル&パワーと中部電力との合弁会社。
停留所には、海底トンネルまでの道のりが書いてあってとっても親切。
歩道には、機関車の動輪と思われるオブジェがあって、こちらも気になる。
工場が続くが、ふだん目にしない風景なので、むしろ気になって、まったく飽きることがない。
海底トンネルの車道部分が一足早く地下へ潜っていく。
案内された通りに歩道を行くと、”ちどり公園”という公園へ。
誰もいないかと思うと、ときどき人とすれ違う感じ。
なんとなく気の密度の高めな公園を出ると、大きな換気塔が目にとまる。
その脇に人道出入口と海底トンネルが土木学会賞を受賞したという記念碑があった。
人道トンネルは1000メートルある。
実は?この海底人道トンネルとしては、日本最長らしい。
関門海峡のほうが長いんじゃないかと思ったら、あちらは780メートルだった。
風景がほとんど変わらないからか、1kmのトンネルはけっこう長く感じる。トンネルの左右に、小さな扉が等間隔に作られていて、この人道が車道からの避難通路になっていることがわかる。
地上に出ると、ちょうどいま歩いてきたところがわかる。
海というよりも運河の下を通った感じがするし、地図上では”京浜運河”となっているが、いまいる東扇島は海を埋め立てて造られた場所だから、目の前は正真正銘の海だ。
海底トンネルを通って向かおうとしていた、川崎マリエンは、すぐ目の前にあるのだけど、首都高速湾岸線を越えられない…。
これは困った…と思って、近くの歩道橋に上がってみると、遠くに湾岸線と並行する国道を横断している交差点があった。
どうやら海底トンネルを出た後の道を誤ってしまって、少し遠回りしていたようだ。
交差点を渡ると、海底トンネルまでの案内図があった。同じものを海底トンネル前にも出してほしかった…。
少し時間が掛かりながらも、ようやく川崎マリエンが見えてきた。とりあえず、10階の展望台に上がってみる。
周囲に高い建物がないので、かなり遠くまで見渡せる。この場所からの風景は初めてだから、とても新鮮。
望遠鏡は無料で羽田空港を行き交う飛行機などもよく見えた。
東京スカイツリーは裸眼でも見えたが、東京タワーは望遠鏡を使ってようやく確認できる感じだ。
2階には川崎の海苔づくり資料室があって、かつてこのあたりで盛んだった海苔の養殖について紹介されているコーナーがあった。
他にも海にかかわるパネルや、川崎港の姉妹港となっているベトナムのダナン港などの紹介、お菓子で作った川崎マリエン…と、いろいろ。
そういえば…
川崎マリエンに入った真正面の、一番目立つところに鎮座している、巨大なサメの剝製。
2004年(平成17年)10月にこの近くの運河に漂着した、全長が4.85mのオスのホオジロザメだ。
オスとしては世界最大級のものらしい。
こうした個体にも”かわジロー”と名前が付けられるのは興味深い。
命名についての解説もあった。
かわさきの「かわ」とホオジロザメの「ジロー」を合わせたもの…って、言われなくても想像はつく。
2,800通以上の応募の中から選定されたというが、応募数がすごい。
川崎マリエン周辺は多少お客さんはいるが、大型連休中にもかかわらず展望室などはあまり人もいなかった。
近くのコンビニで買ってきた食事を食べながら、ゆっくり景色を眺められるなんて、ちょっとした”穴場”かもしれない。