6738 万物資生

銀座の資生堂ギャラリーで開催中の「万物資生|中村裕太は、資生堂と を調合する」という企画展を鑑賞。
この企画展は、今日までの開催だったようだ。
資生堂は、中国の儒教の経典で占いの書でもある「易経」の「至哉坤元 万物資生(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか、すべてのものはここから生まれる)」という一節から取った社名だそうだ。
芸術家の中村裕太が「万物資生」を紐解きながら、資生堂の創業から主に戦前あたりまでの活動を紹介している。

ここで登場する、今和次郎(こん わじろう)は、東京の街の様子や人々の生活の変化を記録して分析する「考現学(こうげんがく)」の創始者として知られる…らしい。
その今和次郎や洋画家の岸田劉生なども、資生堂の歴史にも関わっているようで、そのつながりなども紹介されていた。
子供服の販売や母子向け雑誌を創刊なども行なっていたことなどは初めて知った。
今回の展示とは直接関係はないのだけど、いろいろ調べてとても興味深かったのが、岸田劉生の父親である岸田吟香だ。
彼は、医師のヘボンから目薬の製造法を伝授され、その販売のために新聞広告を大々的に打ち、製薬と広告で成功を収め、さらにさまざまな活動を行なったという。
これって、どこか資生堂の活動に通じるものもありそう…なんて思った。