6565 東京駅のカニ
東京駅の構内でカニの化石を見つけた…というニュースを知り、これは見に行かねば…と、東京駅へやってきた。
このニュースをもとに見に来ている人も多いようで、ブログなどを頼りに、すぐに場所はわかった。
JR東日本の「新幹線南のりかえ口」の前あたりにある。
そして柱の広告「ごまたまご」を見つければ、化石のある場所はすぐにわかる。
“わかる”とはいえ、これはあくまでも、カニの化石の形を覚えているから、なんとなくわかるのであって、ただ何気なく見ただけでは絶対にわからないと思う。
それほど、カニの化石は、柱の模様に馴染んでいる。
カニの上の方には、白い丸のようなものが見えるが、これは「貨幣石」と呼ばれる、硬貨のような形状の有孔虫だそうだ。
貨幣石は数千万年前に繁栄したとされているから、このカニもそのころに生きていたということになる。
数千万年前という気の遠くなるような昔に存在していたカニが、こうして目の前にいるという感覚は、とても非日常的で、ちょっとした感動すら覚える。
フィクション、虚構、バーチャルではなく、紛れもない現実というのは、気持ちをワクワクさせてくれる。