6037 当事者意識

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休止状態の番組サイト
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“台本なし”で、シェアハウスで男女が共同生活する様子を映し出す「テラスハウス」は、出演者していた女子プロレスラーの自殺を受けて、今後の収録と放送を中止することを発表した。

人気番組だったそうだが、問題となった番組は一度も見たことがなかったし、どういった経緯でこの最悪の結末を迎えたのかも、はっきり認識できてないが、番組内での出演者の言動がきっかけにより、ネットの誹謗中傷が起きたようだ。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛の影響も多分にあるだろう。

身近な人たちに相談したり話がもっとできていたら、もしかすると、自殺という最悪の選択を止められることができたかもしれない。

そして、誹謗中傷をしていた人たちも、もしかすると、外出自粛のストレスの吐け口になってしまっていたのかもしれない。

どれだけ酷い誹謗中傷だったかわからないが、なぜこんなことになってしまうのだろうと考えてしまう。

番組内容を知らない自分からしたら、”やらせ”とは言い切らないまでも、テレビ番組である以上、相当な”演出”はあるだろうし、本人の意向が完全に反映された内容には絶対にならないだろうと思う。

けど、誹謗中傷を繰り返した人たちは、それを”真実”と思って、自分を抑えずにはいられなかった。

そもそも、テレビでやってることは、自分自身の生活とはまったく無関係のはずである。

よく言われるけどイヤなら観なければいいだけなのに、彼らにとってはもう、”たかがテレビ番組”ではなく、もはや自分自身が”当事者”と誤解してしまった。

”真実”と思わせるような相当な”演出”をした番組制作者たちは、番組にのめりこむ視聴者(→視聴率)を利用する一方で、誹謗中傷をするのは視聴者が勝手にやってることだと、自分たちは“当事者ではない”と考えた。

こうして、捻じれた当事者意識が、悲劇を生んでしまったのだと思った。

誹謗中傷を繰り返した人たちも、番組関係者もあらためて、この状況を冷静に考え直す必要があるだろう。

Posted by ろん