5730 消費税の税込み表示と税抜き表示の件
先日、山手線の電車のなかで、無印良品の広告を見た。
以前から、税抜き表示をしている小売店の真の目的は「顧客を騙そう」としているところだと思えてならないので、数少ない税込表示の小売店は、このような積極的なアピールをしていいと思う。
そもそも、税抜き表示は、あくまで例外的に認められているだけであって、税抜き表示のほうを大きく表示して、申し訳ない程度に税込表示を併記すればいいというものではないはずだ。
108円(税抜)みたいな表示を見ると腹がたつ。
あと2ヶ月ちょっとで、消費税率が10%に引き上げになる。
この例外的な措置は2021年3月に期限を迎えるはずだが、“妙な”軽減税率によって複数税率が混在することから、税抜き価格表示が恒久的に認められやしないかと心配になる。
まだ決定していないようだ。
現在特例とされている店頭の「税抜き」表示の恒久化を目指す小売業界などに対し、財務省はあくまでも特例扱いとして、「税込み」表示を徹底させたい考え。
大手衣料品店のしまむらは、これまで、わかりやすさを重視して、税込表示を続けてきたが、10月からは止めるのだという。
理由は同社の販売不振にあるそうだ。
仮に消費税がさらに上がれば、支払い価格との差は開く一方となって、ますます消費が冷え込むことになりはしないか?
それこそ自社の売上が下がるどころではなく、この国全体の問題になるのではないかと思ってしまう。
いい加減、税抜き価格表示の全面廃止にしたほうが、むしろ適正な競争になると思う。