4901 そこまでして、なぜ…?
この日は、全体的に電車が遅れ気味だったせいか、いつも以上に車内が混雑していた(写真は参考。実際の風景とは異なります)。
また、駅に停車するたびに、乗客の乗り降りに時間が掛かり、さらに遅れるという悪循環。
さらに停まった駅で、いよいよ、もう乗り切れない…という感じになってきたときに、自分より年上の中年男性が最後に乗ってこようとした。
「うっ、よっ…」
「くそっ…」
いちいち、声を上げている。
とにかく、何とかして乗りたいみたいだった。
自分が乗れないのは、すでに乗り込んでいる客が悪いとばかりに、グイグイ押し込んでくる。
そのため、扉を閉めることができず、何度も扉の開閉を繰り返す。
当然ながら、発車は遅れることとなった。
何とか扉が閉まり発車。
そして、2分程度で、次の駅に停車した。
扉が開く。
無理矢理乗車した男性は、扉の目の前にいるので、当然ながら、一番最初にホームに降り立つ。
すると、その男性は、ゆっくりゆっくりと改札口のある階段を上がっていった。
発車を遅らせるほど、無理やりに乗り込んだのに、本人は、ちっとも急いでいなかったのだ。
思わず、僕もその駅で降りて、その男性を追いかけて、問いつめたくなった。
「なぜ、そこまでして、この電車に乗りたかったんだよ!!」…と。