4585 戦争がなくならないのは…
パリで発生した同時多発テロは、欧州における 9.11 だなんていう話もあるくらい、世界に大きな影響を与えている。
テロや戦争には、誰もが反対しているはずなのに、いっこうに減らないのは、いったいどういうことなんだろう?
問題を起こしているのは、思想の偏った原理主義者や、ごく一部の急進的な過激派だけではないか?
彼らをを抑え込んで殲滅すれば、あとは平和を希求する人たちだけになる。
そして、世界は丸く収まる…はず。
でも、そういうことにはならない。
なぜだろう…と考えているうちに、ひとつの仮説にたどり着いた。
それは、テロや戦争とはまったく関係のない、ひとりひとりの些細な希望や憎しみが積み重なって、戦争になってしまうのではないか…ということだ。
たとえば、資源のない国や地域において「ささやかに最低限の暮らしをしたい」…という、ごくごく平和的な希望があるとする。
でもこれは、海外から資源を調達し続けなければならないことを意味する。
もし、これがある特定の国や組織によって、絶たれるような事態になったとしたら…どうするだろう?
また…自分たちと宗教的に相容れない行為や、思想を踏みにじられるようなことがたびたび行われている国か地域があるとする。
ずっと我慢し続けてきても、やはりそれを「憎い」とは思ってしまうだろう。
そして、ひとりひとりの「憎い」という思いが積み重なって、国の世論を形成していったら…。
適切な例ではなかったかもしれないが、戦争というのは、特定の誰かが主導して…というのではなく、ひとりひとりの"ささやかな"、"わずかな"考え方の積み重ねではないか…。
ただ「戦争をやめよう」だけでは、戦争を防ぐことができない…ということになるとしたら…。
暗澹たる気持ちになってくるから、いったんこの考えを進めるのは止めよう。