4151 100年その場にあり続けた
このホームこは、JR山手線新橋大崎渋谷方面の外回り電車と、京浜東北線蒲田、横浜、大船方面の南行電車が発着する。
その南側(有楽町寄り)に、東京駅が開業した1914年(大正3年)12月の開業時から、ずっと使われ続けてきた柱がある。
設置されたのは、開業前の1911年(明治44年)だがら、すでに100年以上経っている。
この14本柱が、老朽化と屋根の新設工事のために撤去されることが決まったという。
2、3ヶ月ほど前に見たニュースを思い出し、東京駅に寄ってみたのだ。
意識せず、遠くから見ただけでは、それほど特別に思えないが…
撤去対象の14本ある柱のうち、5対10本が屋根を支える白い柱で、外周は約47cm。
残る、2対4本が、架線柱を兼ねていて、いまでも山手線と京浜東北線の架線を支えている緑色の柱だ。外周は約70cmで、ちょっと太い。
緑の柱には、M43.4 と記されている。東京駅の開業は大正時代だから、その前からここに立っているということになる。
柱は鋳鉄製で。上には、植物のレリーフがある。こういった目立たないところの装飾にも手を抜かないところが素晴らしい。
屋根をよく見ると、そういった装飾らしきものが見える。天井近くにあるので、見えにくいのが残念。
緑の柱が支えている架線はとなりのホームからでないと見えないので移動する。
1923年(大正12年)の関東大震災も、 1945年(昭和20年)の東京大空襲も、その後の東京駅の改修でも残り続け、開業以来、100年間、ずっと同じ場所で屋根と架線を支え続けてきたという事実に、ちょっと感動した。
この現役の光景が見られるのもあとちょっとだ。
ついでに、東京駅の0キロポストを見てみた。東京駅はここを発着するすべての路線の起点となっているため、それを示す0キロポストが設置されている。「起点」というのは特別ということで、ちょっと凝っている。
帰宅する人にしてみたら、写真を撮る僕は、ちょっと邪魔だったかも…失礼しました。