4144 ワイドに困る
以前も記事にしたが、会社で使っているノートPCが新しくなった。
それは、Windows7化にともなう措置だが、メモリーも増えて、処理速度も速くなったのはいいけど、しばらく使ってみて、ちょっと困ったことがはっきりしてきた。
それは、ノートPCの画面がワイドサイズになってしまったということだ。
最初は、ほとんど気にしていなかったが、実際に使ってみると、とても見づらく、使いにくいのだ。
画面の細かさ(密度)を解像度といい、単位をドットで示す。
これまで多くのパソコンで使われてきたのは、横1024ドット縦768ドットだった。いま自宅で使っているノートPCも同様だ。
この縦横の比率をアスペクト比といい、この場合は、4:3となる。
一方、ワイド画面というのは、画面の比率が横に広がった状態だ。
会社で使っているノートPCの解像度は、横1366ドット縦768ドット、アスペクト比は、ほぼ 16:9 となる。
縦のドット数が同じだから、画面が横に広がったのなら、別に問題ない。
こんな感じ…
しかし、ノートパソコンの場合、そのまま横に広がってしまうと、本体が大きくなってしまう。
そのため、解像度はそのままに、縦の高さを縮めることになるのだ。
表示される細かさは同じだが、高さがなくなったぶんだけ、まるで縮小表示しているように、文字の大きさが小さくなってしまう。
こんな感じ…
しばらく使っていたら、このわずかに狭いこの縦幅が、地味にしんどく感じ始めた。
もともと、目があまりよくないせいもあって、余計に…。
文字を大きくすれば、見やすくなるが、当然、1画面に収まる情報量が減ってしまう。
いったいどういった人たちが、この画面のワイド化を歓迎するのだろう?
たとえば、映画などを見る場合はいいだろうが、それ以外、メールや文書などを入力したり、閲覧したりする場合は、横よりも縦の移動(スクロール)が多くなる。
最近売られているノートパソコンの画面は、どれもワイド液晶ばかり。
以前、父も画面がワイドのノートPCを買ったのだが、やはり見づらそうだった。
このときは「慣れもあるかな?」と思っていたが、そうではなかったことを、いま、あらためて痛感している。
溢れかえるパスワード管理、がんじがらめのセキュリティ対策など、以前は、便利に改良されていくのが当然と思われた、コンピュータの世界は、少しずつ、居心地の悪い空間になっていっている気がする。
狭くなった液晶画面を睨み付けたところで、どうなるものでもないけれど。
ここまで書いたところで、「ユーザーが使いやすいノートPCを目指せ」という発想で開発中のノートPCを公開したというニュースを見た。
画面サイズについても触れられていて、我が意を得たりの気分だった。