思い出牛乳箱/横溝 健志
牛乳箱…以前に比べると、見かける機会がめっきり減った気がする。
プラスチック製の新しいタイプの牛乳箱も登場しているようだが、牛乳箱と言えば、はやり、木製の「あの」形を思い浮かべる。
ここに添付した写真は、虎ノ門・麻布台地区再開発 地域を歩いた際、空き家となった玄関で見つけた牛乳箱だ。
もっとも実家でも近所でも、牛乳箱が実際に活躍している場面を見たことがなく、風景としての牛乳箱しか知らない。
それでも気になるのは、懐かしい昭和の風景にとけ込んだアイテムのひとつだからだろう。
主役を張るほどの存在感はない。けど、あれば、しっかりと脇役としての役割を果たす…僕のイメージする牛乳箱はそんな感じ。
この本では、そんな牛乳箱が堂々と主役を演じている。
全国各地、こんなにもいろんな種類の牛乳箱があるんだと、驚かされる。
神奈川を除く北海道から沖縄まで、また大手ブランド合わせて、全国190ブランドの牛乳箱が登場。
冒頭に牛乳宅配の変遷について、巻末には地方色豊かな牛乳箱やメーカーの紹介、写真の解説など、牛乳箱をより深く知ることもできる。
なかでも、猫と牛乳箱のツーショット写真が印象的だった。
ブランドの調査について、本書でも参考にしたとあったこちらのサイトも見応えがある。