3884 小学生の会話
昨日は夜はカプセルタワー応援団の暑気払いだったが、朝は、所用があって、新交通ゆりかもめに乗った。
夏休みだからか、家族連れや小さな子供達の姿を多く見かけた。
せっかくだから?と、前回同様一番前に陣取ると、すぐ近くに小学生3~4年生くらいの男の子2人組がやって来て、僕と同じように、前の景色を眺めていた。
その小学生たちの会話が否応なしに耳に入ってきた。
【写真】
前回もそうだったが、ふと、写真が撮りたくなり、1枚写真を撮ると、小学生2人組の一方が、小声でもう一人に囁いた。
A:「ほら! あの人…、写真撮ってるよ」
囁いたと言っても、僕には丸聞こえだ。当然僕のことを言っている。それに対して、もう一人はこう答えた。
B:「まぁ、わかる気がするよ」
つまり、景色がいいのだから、写真を撮るのは理解できる…ということだろう。
僕はすっかり恥ずかしくなった。まぁ、おじさんと呼ばれなかっただけでも、よかったか?
【パパの会社】
B:「なんて会社に行ってるの?会社名教えてよ」
A:「それは言えないな」
B:「えー!いいじゃん、教えてよ」
A:「じゃあ…“大手広告代理店”とだけ言っておこう」
汐留で大手広告代理店と言えば、1社しかない。 この年代の子供たちの会話はツメが甘い…が、もう一人は知らなかったようだから、これはこれでしっかり会話は成立しているのだ。
【むかし…】
ゆりかもめは、レインボーブリッジを渡ると…
A:「むかし、ここは“ゴミの楽園”と呼ばれてたんだよ」
何と混同したのだろうか?夢の島?
【おっ】
前方の景色に飽きたのか、小さなリュックの中から、何かを取り出した。
B:「ねぇ、これ見て!」
A:「どうしたの?(それ)」
取り出したのは、iPhone5だった。小学生でiPhoneか…むむむ…。
【お】
ゆりかもめは、お台場海浜公園に着いた。
B:「ねぇ、お台場の、“お”ってなんだろうね?」
A:「うーん…」
しばらく間が開いて…
A:「“おまんじゅう”とか、“お母さん”とかと、同じ“お”じゃないかな?丁寧語だよね?」
正確に言えば、物事を美化するときに使う“美化語”と呼ばれるものだが、例として挙がった言葉が、何とも言えず、いい感じだ。
会話のテーマが飛びまくる小学生二人組は、台場駅で降りていった。
知ったかぶりをしたり、世の中のことがわかった気になってみたり…二人の会話を聞いていると、そんな、ちょっと自分より背伸びをしたくなっていた、遠い昔の自分が重なって見えた。