3735 謎の言葉の真相

日常生活

インターネットの掲示板には、さまざまな情報であふれている。

なかには、にわかに信じられない胡散臭い情報も混在し、それを信じるかどうかは、自分自身の判断に委ねられる。

なにげなくインターネットの地域の掲示板を眺めていたら、「私が悪いんです」という謎の言葉を残し、今月いっぱいで閉店する書店について語られていた。

この書店の閉店により、“書店空白地帯”になってしまうことを嘆く声に混じって、気になることが書かれていたのだ。

それによれば、なんでも、以前から、この書店のご主人の仕事ぶりが良くないというのが、書店周辺で周知の事実だったらしい。

ろくに仕事もせず、いつも近所のパチンコ屋や居酒屋に入り浸り、商店街のイベントに出没しては、“試食荒らし”などと呼ばれたらしい。

思い返せば、確かに、このご主人、書店の中よりも、なぜか店の外で見掛けることの方が多かった気もする。

そして、そのあまりの放蕩ぶりに、ご主人の奥さんが、ついに愛想を尽かして逃げ出してしまったというのだ。

なるほど!

お婆さんの息子であるご主人の放蕩を諫めることができず、お嫁さんに出て行かれたとすれば…お婆さんとアルバイトで書店を切り盛りしていくことに限界を感じても、何ら不思議はない。

「みんな、私が悪いんです」

閉店もやむを得なかったのだ。

以前だったら商店街の関係者でしか知り得ない“井戸端”情報が、こうしてインターネットにのって僕の目に止まり、“謎の言葉”の意味を知るなんて…すごい時代になったものだ。

まぁ、知ったところで、どうなるものでもないし、この地域から、書店が消えてしまったという事実に、何ら変わりはない。

むしろ、インターネットに押されて…ではなく、放蕩息子が原因というトホホな理由を知ったところで、どうだ?…という話だ。

Posted by ろん