3664 ちょっと意地悪してしまった
街を歩いていると、携帯電話・スマートフォンを見ながら歩いている人をかなり目にする。
本人は人の流れに乗っているつもりだろうが、実際には、あきらかに遅く、多かれ少なかれ通行の妨げになっている。
そういう人を見るたびに、どうも気になって仕方がない。イライラしてしまう。
ちょっとでも周囲を気にしているのならまだしも、完全に夢中になってしまっている人も多い。
先日、自転車に乗って走っていたら、進行方向の向こうに、携帯電話を見ながらこちらに向かって歩いている人の姿が見えた。
そして、その人のせいで、後ろを歩く人が詰まってしまっているような感じだった。
ふと、ちょっと意地悪をしたくなった。
本来なら、ずっと手前で進路を変えるところを、あえてギリギリまで直進したのだ。
当然ながら、そのまま行けば、携帯電話を見ながら歩いている人にぶつかる。
それほどスピードを出してないから、危険性はないのだけど、夢中になってる人にとっては、突然自転車が真正面に現れるのだから、ビックリしたはずだ。
「それ、どうだ!」
僕の自転車に気が付いたところで「あっ」という感じで携帯から目を離し、ちらっと、こちらを見たものの、結局、その後も携帯を見たまま歩いて行ってしまった。
これでは、僕が前方不注意みたいではないか。
僕はちょっと後悔した。
この一連の行為は、単に意地悪な自分の一面をさらけ出したに過ぎなかった。
いちいちイライラすることは、何の意味もないということを悟ったのだった。