3622 電車内での化粧を考える
今朝、混んだ電車のなかで、器用に化粧をしている女性がいた。
朝の上り方向の通勤電車だから、当然ながら、かなりの混雑で、他人と身体が触れずにいることは困難なくらいだった。
それでも、丁寧にファンデーションを塗っていたのだ。
以前からよく言われていることだが、電車内をはじめ、公衆の面前でのお化粧は、マナー違反としてとらえられていることが多い。
しかし、このようなマナーを呼びかけるポスターに例として載っていたり…

たばこのように明確に禁止されているわけでもなく、誰かに直接的に迷惑を掛けているわけでもないとすると、なぜダメなのか?と思う人も出てくるだろうし、実際、電車の中で化粧をする人は、決して少なくない。
マナーとは、「社会のなかで人間が気持ちよく生活していくための知恵」だ。
そして、さらに言えば、マナーとは、自分のためではなく、周囲の人たちのためにあるものだと思う。
であれば、本人の意向とは関係なく、多数の人たちが不快と感じるような行為は、マナー違反であり、慎むべき…ということになる。
しかし、そもそも不快に感じず、気にしない人たちが化粧をするのだから、当然ながら、化粧をやめるきっかけがない。
かくして、電車のなかで、化粧をする人と、それを不快に思う人の不幸な出会いは、これからもずっと起き続けることになる。
そして、その不幸を断ち切るためには、本人にマナーの存在を教える必要があるが、それもなかなか難しい。
先日書いたように、“節電”ということで電車の一部は薄暗く、本ですらも読みにくいくらいだから、鏡で自分の顔がよく見えないんじゃないかと気になった。
そのせいかどうかわからないけど、今朝電車の中で見掛けたその方は、化粧の結果が芳しくなかったようにお見受けしたのは、気のせいだろうか?