3657 パスワードはのちほど
「パスワードは、のちほどメールでお送りします」
パスワードで保護した添付ファイルをメールで送ったあと、その解除パスワードを別のメールで送る…。
企業間で、機密性の高い文書をやりとりするときに、よくある手法だ。
何気なく使ってるこの手法は、果たして何の意味があるのだろう?…と、いつも不思議に思っていた。
一番考えられるのは、メールのハッキング対策ではないか?ということだったが、すぐに、おかしいとわかる。
機密文書を狙うハッカーが、ようやくターゲットの添付文書にたどり着いたとしても、あいにく、パスワードが掛かっていて見ることができない!!
…けど、このメールには、ご丁寧にヒントが書かれているのだ。
「パスワードは、のちほどメールでお送りします」
これはハッカーに対して、あまりに失礼な話?ではないか。
なんてことはない、ヒントにしたがって、次に送った(送られた)、パスワードが書かれたメールを見ればいいだけのことだ。
そもそも、パスワードを、機密文書の添付ファイルと同じメールで送る時点で、ハッキング対策は不完全であり、完全を期するなら、電話や封書などの別媒体で知らせるべきなのだ。
でも、それは面倒だし、そもそもハッキングされるなんて思ってもいないから、お手軽にパスワードをメールで送るということになる。
じゃあ、なんで2通に分ける必要があるか?
おそらく「なんとなく」だとか「習慣だから」というのが、理由と考えていいだろう。
つまり、深い意味はないはずなのだ。
本当の理由について調べてみたが、残念ながら、答えは見いだせなかった。
ただ僕と同じように疑問に感じている方もいらっしゃるようで、そこでは、より詳細な検討と解釈がなされていた。
ふだんしている何気ない行動を振り返ってみると、「意味があるの?」ということが、まだまだある気がする。