3621 間引かれた蛍光灯の下で

物思いに耽る(雑感)

節電は、すなわち「電力の使用量を節約すること」だが、なぜ節約するかといえば、電力の使用を減らさなければならないからだ。

節電をしなければならなくなったいきさつはともかく、最近は節電がごく当たり前のことになっている。

わかりやすい例で言えば、蛍光灯の間引き点灯だ。

いま会社の事務所内の蛍光灯は半分程度に間引きされたままだが、慣れてしまえば、意外となんてことない。

このように電気を使わずに問題がない…ということであれば、これまでの電気の使用は無駄だったと認識することもできよう。

また、蛍光灯の間引きは、電車の中でも行われている。

当然、その部分だけ、かなり暗い。

会社と違って、特に地下鉄でこれをやられると困ることがある。

とても本が読みにくいのだ。

だから、ふだんは、なるべく蛍光灯が間引かれている場所は避けて乗るようにしているが、ときどき誤ってその場所に乗ってしまって、移動しようにも、混雑する車内では移動もままならないときもある。

仕方なく、そのまま暗い中で本を読むか、読むのを我慢するしかない。

そんなときは、薄暗い場所に乗ってしまった後悔と、そもそも、ここに蛍光灯の明かりをつけることは、そんなに無駄なのだろうか?と、思ってしまう。

最近、蛍光灯の代わりにLEDを使う鉄道車両も登場しつつある。

こうした車両では、間引きするなんてことはなく、車内の一部が暗いという不便を感じることもないだろう。

でも、ふと思う。

これまでよりも電力の使用量が少なければ、節電をする必要は無いのか?と。

現在間引いてる分は、無駄と判断された結果なのに、全体の使用量が減りさえすれば、無駄ではなくなってしまうのか?

この世に、LEDが行き渡ってしまえば、節電しなくていいってことか?

もし、さらに厳しい節電要請があったら、LEDですら間引かれる日が来るのだろうか?

ん-、無駄ってなんだろ?

Posted by ろん