3418 命が潰えた場所
先日自宅近所の道路がパトカーによって閉鎖され、何人もの警察官たちが動き回っていた。
雰囲気から察するに、おそらく交通事故だろうということはわかった。
その後、新聞を見ていたおじゃこが、その場所で、ひき逃げがあったという記事を見つけた。
その翌日。
朝、会社に向かう途中、現場となった交差点で「死亡事故発生現場 歩行者に注意」という看板を取り付け作業をしている人を見かけた。
そういえば、会社に向かう途中に「死亡事故発生現場」という看板の前を2〜3ヶ所あるのを思い出した。
看板が立てられた直後は目を引くが、時間が経つにつれ、看板は風景の一部と化していく。
看板の下には、しばらくの間は、綺麗な花が手向けられていることも多いが、いつしかその花も枯れたままとなってしまう。
その後、看板は劣化し壊れるに任せられ、撤去される。
そして事故現場であったことすら忘れ去られる。
ここは、当事者や関係者でなければ”単なる事故現場”に過ぎないのかもしれないが、間違いなく一人の命が潰えた場所なのだ。
気がつかないだけで、そんな場所って、きっとたくさんあるのだろう。