3122 プラスチックリサイクル実験
先日、おじゃこが区の広報誌を見ていて、僕に「行ってきたら?」ということで勧められたイベントに参加することになった。
「プラスチック リサイクル実験」というもので…
プラスチックの性質とリサイクルの大切さを、実験を通して学びます
内容
・発泡スチロールを溶かして、再度発泡スチロールを作る
・ペットボトルから繊維を作る
・プラスチックカップからキーホルダーを作る
電話かFAXで申し込みということで、すぐに電話したものの、すでに定員いっぱいになっていた。その後、定員が増やされ、晴れて僕も参加することができた。
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開始時刻の10時からはちょっと遅れてしまった。
参加者はやはりというか、小学生くらいのこどもたちばかりだった。
最初に、ビデオやプラスチックに関するクイズなどを出して、プラスチックについての勉強をした上で、いよいよ実験開始となった。
実験はグループ分けされていて、1グループ4人程度。
僕のグループには、珍しく小学生ではなく、中学か高校生くらいの少年と少女の2人がいた。僕を含めて計3人。
案外人見知りをする僕も、ちょっと緊張したが、それなりに大人なので、スマートな感じに実験を進めた。
【実験1】減容化
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リサイクルするためには、対象を運搬しやすくするために、小さくしなければならない。これを減容化(げんようか)といい、リサイクルを行う上で、とても重要なプロセスとなる。
この実験は、発泡スチロールを減容化するもので、柑橘類に多く含まれるリモネンという物質の中に、発泡スチロールを溶かしてみる。
すると、完全にリモネンのなかに発泡スチロールは溶けきってしまって、跡形もなくなってしまった。しかも、ビーカーのリモネンの量は、まったくといっていいほど変わっていなかった。
これは、発泡スチロールの体積のほとんどが空気で占められている(97%)ことによるものだそうだ。
【実験2】分離
リサイクルするためには、当然ながら、さっきのリモネンに溶けた発泡スチロール…この段階では、もはや発泡してないので、ポリスチレンを、リモネンから分離させる必要がある。リモネンに含まれたポリスチレンを、エタノールを使って分離させるのがこの実験。ゆっくりまぜると、白い塊のような状態になって、ポリスチレンが出てきた。
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【実験3】製品化
分離されたポリスチレンを、ふたたび発泡スチロールにするためには、発泡するために発泡剤を混ぜなければならない。この発泡剤には、アセトンを使う。アセトンはマニキュアを取り除くときに使う除光液としても使われている物質だ。ポリスチレンにアセトンがまぜられた“だんご”を細かい粒にする。発泡スチロールをよく見ると、小さな粒が見えるが、この粒ひとつひとつが発泡したものが、発泡スチロールそのものなのだ。
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茶こしに、粒を入れ、熱湯に浸けると…
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見事、発泡したスチロールが完成する。
さらに、ペットボトルから繊維を作る実験を見学。
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これは、加熱しつつ遠心分離をしないとできないようで、見学するだけ。小さな穴を開けたビールの空き缶を回転させ、熱せられた、中に入ったペットボトルの元?が繊維状になって飛び出していた。時間がなくて、詳しくはよくわからなかった。
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最後に、おまけの実験?
よく、試飲などでも使われる、小さなプラスチックカップ。
これは、1枚のプラスチックの円盤を引き延ばして作られるのだそうで、カップを加熱すると元の円盤に戻るのだという。
ひとりひとりに、このカップが渡され、これに絵を描くように指示される。
プラスチックカップに絵を描いて、トースターに入れると、1枚の円盤状になるので、これをキーホルダーにするというもの。
円盤になるってわけです。こういうとき、絵心が試される。
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僕はあえて文字を書いて、変化を試そうということにました…と言い訳。
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トースターに入れて加熱すると、あっという間にぺちゃんこになる。
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で、できあがったのがこれ。
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施設の人の話によると、これらの実験は、もともと小学生向けだったらしいが、けっこう大人の人からの問い合わせも多かったという。
内容は思ったより高度で、はたして、こどもたちに正しく理解できたかどうかは、ちょっと疑わしいが、いい経験になることは間違いないと思う。