3100 皇居周辺を歩く
勤務先の会社が加入する健康保険組合が主催するウォーキング大会に参加。
大会といっても、特に何か大がかりなことがあるわけではなく、事前申し込みと、スタートでの受付、ゴールでのお弁当配布といったことくらいで、あとは、ルートに沿って歩く…それだけのイベントだ。
スタートの受付場所は、靖國神社の参道。
ちょうどフリーマーケットが始まる時間帯だったようで、たくさんの人たちが集まり始めていた。
靖國神社を出発して、北の丸公園へ。
やたらと人が集まっているし、制服来た人たちが多いなと思ったら、「自衛隊音楽まつり」というのを、日本武道館でやっていたらしい。
楽しいイベントのはずなのに、自衛隊の制服を着た人たちが多数集まると、なんだかやっぱり、物々しい気がしてくる。
武道館の前には、自衛隊の車両が展示され、制服や防弾チョッキの試着コーナーなんてのもあった。
車が行き交う道路を外れて、公園内の歩道を歩く。
いつの間にやら、都内でも紅葉が見頃になっている木が増えてきた。
遠くから、尺八の音がしてきた。
聴いたことのある曲だったが、タイトルを思い出せなかった。
♪ ヨーイサノマカショ エンヤーコラマカーセ
あー、これなんだったっけ? 家に帰ってきて、インターネットで調べてようやくわかった。「最上川船唄」だった。
北の丸公園を抜けて、皇居東御苑へ。プラスチックの入園票を受け取り、園内へ。
ここは皇居の一部というより、旧江戸城…というイメージを感じさせるのは、入ってすぐ、旧江戸城天守閣跡の石垣を目の当たりにするからだ。
石垣の上に、松が1本生えていた。これ、どうなってるんだろう?
石垣の上に上ってみる。松を確認してみたら、別になんてことはない、石垣の脇の土から伸びているだけだった。写真だと、背景の木と被ってしまって、よくわからないけど。
天守石垣の上は、広場のようになっいた。周囲に高い建物がないから、石垣の上からでも、見晴らしがよかった。
石垣は、遠くから見ても、ほとんど隙間なく積み上げられている。
多少補修をされてきたにせよ、江戸時代から、このままの状態にあるものだ。
つまりこの石垣は、江戸時代の様子を見てきた石なのだ。
軽く石垣に触れてみると、どこか江戸時代通じている感覚を覚えた。
大奥は、今ではだだっ広い芝生の公園になっている。ここでさまざまなドラマが生まれた場所だとはとても思えない。
皇居東御苑をあとにして、皇居に沿って歩く。団体の観光客も少なくない。
続いて国会議事堂へ。
国会議事堂は、静まりかえっていた。国会周辺を警備する警察の姿がやたらと目につく。
さらに先に進むと、首相官邸が見えてきた。もちろん、遠くから見るだけ。
国会議事堂の裏手に回りこむと、ちょっと不思議なものを発見。
ものすごく短い滑り台。
緊急時に脱出するため?…と思ったが、あまりに近すぎるし、そもそも滑り台で滑るくらいなら、そのまま飛び出した方が早いくらい…と思ったら、ここは郵便局だった。
正解は、郵便物を搬出するためにある…だった。
赤坂日枝神社へ。
川越にも同じ名前の神社がある。僕の小学校のときの通学路沿いにあった。
太田道灌が江戸城築城の際、この川越日枝神社から分祀したものが、赤坂日枝神社だ。
境内の様子を観察していると、僕の名前を呼ぶ声がする。
誰だろう?と思ったら、同じ会社に務める他部署の後輩だった。息子の七五三だそうだ。全くの休日に会社の人に会うというのは、妙な感じ。
天然記念物の鶏が展示されていた。
カゴの前には、なにやら注意書きが。何度も読み返したが、イマイチ理解できなかった。
境内に、大きな碁盤が置いてあった。
これは、碁盤に上がり四方を拝した後、吉方(神社)に向かって勢いよく飛び降りると、自立心を養い規則正しい人になり、運を開く…らしい。