2862 急行能登

鉄道

先週末に会社の後輩であるAJくんが、今週金曜日に廃止になる、急行能登に乗ったそうだ。

彼は、なぜか僕がなかなか実現できないことを、先にやってのけてしまう男で、ツェッペリンNT飛行船に乗ったり、僕より先に直島に行ってしまう、ここ半年くらい妙にアグレッシブに行動している。

もともとのきっかけは、僕がそそのかしてきたところもあるが、この急行能登も「今しか乗れないよ!」と、もともとそれほど鉄道に興味がないはずのAJくんをけしかけ、乗るのを勧めてきたのだった。

ようやく乗る機会に恵まれたのだ。

で、そのAJくんが、なぜか上野駅でお土産を買ってきてくれたので、ここに披露したい。どうもありがとう。

急行「能登」記念クッキーには、“ホワイトチョコ味inココアクッキー”と書かれている。なんかちょっと不思議。しかも、製造元が、なぜか北海道の弟子屈(てしかが)…摩周湖のある町だ。能登とはなんのゆかりもないが、おそらく、ここは気にするところではないのだろう。

パッケージには、ボンネット型のクハ489が描かれている。記念プレートは、表に急行能登のヘッドマーク、裏に、急行能登の行き先表示器(サボ)がデザインされていた。

実は、急行能登には乗ったことがない。

廃止が決まると、急に人気が出てくるのは、よくある話だが、鉄道趣味の世界で、そうした嗜好を持つ者を“葬式鉄”という。僕は葬式鉄ではないが、それなりに興味はある。でも、大騒ぎしているところにわざわざ出掛けるのは、本意ではない。

一昨年、金沢に行ったとき、ほとんど注目されていないころの、急行能登の姿を写真に収めていた。

くたびれ果てた車両からは、そろそろ引退するかも…という雰囲気を感じ取っていた。僕にとっては、このときが、急行能登とのお別れだったのだ。

今週、2010年3月12日。またひとつ、古い時代が終わる。

おつかれさまでした。

AJくん、お土産ありがとう。

Posted by ろん