2846 再犯

文学・評論,社会・政治・事件

千葉女子大生殺害放火事件で逮捕された容疑者は、刑期満了で出所した直後から、犯罪を犯し続けたことがニュースで伝えられている。

新聞によれば、ふつう刑期を満了した受刑者は、保護観察や居住地の指定などの制限は一切なく、結果的には“野放し”状態で社会に戻ってくるらしい。

もっとも刑期満了なのだから、これ以上、行動に制約を課したり、住む場所が制限されるというのは、変と言えば変だが、その一方、実際に出所した受刑者の帰る場所が“ない”というケースは少なくないという。

帰るところもない、不況で仕事もない…とということで、結局、また犯罪に走るということが繰り返されている…とも考えられる。

また、一般的に薬物犯罪や性犯罪などは、再犯の可能性が確実に高いともいわれている。にもかかわらず、ほとんど対策が取られていないのが現状なのだ。

もし、そうした人たちに被害にあったら、悔やんでも悔やみきれない。何らかの対策は取れないのか?と思うのは当然だろう。

ここで問題。

刑期満了で出所した人について、どこまで国が関与すべきなのだろうか? 再犯の悲劇を防ぐにはどうしたらいいのか?

もし本当に再犯防止を徹底しようとしたら、保護観察のための担当者を増員しなければならないし、住むところがなければそれをあてがわなければならない。心理的精神的な原因が否定できない場合、カウンセリングや教育等のプログラムも用意しなければならない。

新聞の報道では記述はなかったが、当然ながら、こうした対策のためには膨大な多額の費用がかかるのは、いうまでもないことだ。

悲劇を防ぐためのコストとして、彼らにどれだけ“投資”すべきなのだろうか? いろいろ考えてみたものの、なかなか答えが出なかった。

Posted by ろん