2750 マニフェストなんて・・・

社会・政治・事件

政権交代が実現して、これまででは考えられなかったような事柄が検討の俎上に挙がっている。 それらの多くはマニュフェストに記載されたもので、現政権の指針となっている。

そのマニフェストにできるだけ沿った政策を実現するため、概算要求額が過去最大に達したというニュースを聞いて、先行きに不安を感じた人も多いのではないだろうか?

そもそも、「マニフェストに書かれたすべてを実現して欲しい」と、投票した人がどれだけいるのだろう?

かつて選挙公約というものは、さほど重要視されることはなかった。その内容もかなり大雑把で、やたらといいことばかり書かれていたものだ。有権者も細かなことは要求せず、その政治家に一任するという考えで投票していたのではないだろうか?

マニュフェストの登場で、その流れが変わったことは間違いない。 記載される内容が具体的になり、有権者の関心も高まってきたからだ。

しかし、あまりにもマニュフェストに縛られてしまうと、政策に歪みが出てくる。

そもそも、マニフェストに書かれた内容の一行一行を判断して立候補者を選ぶことができないわけで、「この政策はいいけど、この政策はダメ」という場合、有権者は誰に投票したらいいのだろう? 

こんなニュースで…

「子ども手当」新たな火ダネに 地方負担めぐり閣内対立キャッシュ

 これに反発した長妻昭厚生労働相は19日夜、首相官邸で鳩山由紀夫首相とこの問題をめぐって急遽(きゆうきよ)会談した。結論は持ち越したが、長妻氏は会談後、記者団に「厚労省は全額国庫負担で概算要求している」と述べ、徹底抗戦する考えを示した。原口一博総務相も、子ども手当の財源は国が支出するのが前提だったとの考えで、「マニフェストを変えるならもう一度選挙をして国民に信を問うべきだ」と地方負担に反対している

もし、大臣が本気でこんなことを言っているのだとしたら、もうマニフェストなんていらないと思ってしまう。マニフェストの一言一句に縛られ、政策を実現することのできない政治家なんていらない。妥協点を見いだすことも政治家の重要な役割ではないか?

厳しいことを言っているようだけれど、政治家にしかできないことなのだから、頑張って欲しいと思う。

Posted by ろん