2503 チャイム
最近の小学校では、授業開始と終了のときにチャイムを鳴らさないという施策を取っているところがあるという。確かに、大人になったら、チャイムで行動はしないし、決められた時間や約束の時間になったら、時間通りに行動するのは当然のことだ。
そうした当たり前の行動を、小学校のときから学ぶというのは、とても有意義なことだと思っていた。
さて。
僕の勤める会社。
ここでは、4月下旬くらいからフレックスタイムが一部導入されたのに続き、7月から毎週水曜日を「No残業デー」として、原則として残業は認めず、定時に退社するようにとの会社からの通達が出た。
残業をする場合は事前に申請と承認が必要となり、定時以降は人事担当者がフロア全体を見回り、定時すぎまで残っている人がいる場合、その部署の上長が注意を受けるという念の入れようだ。
そして、さらに先週から、新しい壁掛け時計が設置されたのだ。僕の座っている席のすぐ目の前にあるので、時間は見やすくなった。
その時計…定時になると、なんと小学校のようなチャイムが鳴るようにセットされていたのだ。さらに20時にも、もう一回鳴る。
大人になれば、チャイムとは無縁になると思っていたが、まさかこんなところでチャイムを聞かされるとは思ってもみなかった。
ちなみにこのチャイムは最大音量で鳴らしているせいか、音が割れて聞きづらい。しかも電子音でチャイムを表現しているせいか、チャイム特有の余韻がまるでないため、せっかくのチャイムが興ざめ?だ。
その点、僕が通っていた小学校のチャイムは秀逸だった。
物理的に打鍵する“楽器”だった。鉄琴のような金属をバチのような叩く棒が実際に叩く音を、マイクがライブ放送するという仕組みだ。ずいぶん“アナログ”な仕組みではあったが、いまから考えると、かなりいい音だった。