タワー―内藤多仲と三塔物語/INAXギャラリー企画委員会
タワー―内藤多仲と三塔物語 (INAX BOOKLET) INAXギャラリー企画委員会 INAX出版 2006-06 |
僕はタワー好きだ。
これまでに登頂したタワーをざっと挙げてみると…
- さっぽろテレビ塔
- 五稜郭タワー(旧)
- 東京タワー
- 横浜マリンタワー
- 名古屋テレビ塔
- 京都タワー
- 通天閣
- ゴールドタワー
- ワシントン記念塔(アメリカ)
高いビルも好きだが、タワーにはそれとは違った別の魅力がある。
そんな魅力にとりつかれたということではないのだろうが、日本には、かつて塔博士と呼ばれた人物がいた。彼の名は内藤多仲。僕が登頂した4つのタワー(さっぽろ、東京、名古屋、通天閣)を設計し、それ以外にも多数の鉄塔の設計や建物の構造設計に携わっている。
本書では、東京、名古屋、通天閣の3つのタワーについて詳しく説明している。
建設中の貴重な写真や、タワー関係者の苦労など一般には知られていないような話も多数掲載されている。特に名古屋テレビ塔にいたっては、一時は解体の危機に瀕していたという。テナントビルと違った維持することの難しさがあるようだ。関係者のタワーに対する思いが伝わってくる。
本書の後半は、3つのタワーを中心に内藤多仲の業績を辿りながら、彼の人となりを見ることができる。
来年には、いまの東京タワーに代わる、新東京タワーの建設が始まるらしい。
タワーは街に圧倒的な存在感を示す。場合によってはその街のイメージを決定づけるほどだ。新東京タワーも、本書で紹介された3つのタワーのように街のシンボルとして皆に愛される、街には欠かせない存在となることができるだろうか?
タワー好きとしては、今後の動向に目が離せない。