7225 特別展示「骨が語る人の『生と死』」
今日は定期的な目の検査のために、東大病院へ来た。
ちょっと前も行ったばかりだと思ったが、3か月ほど経って展示内容が変わったとのことで、東京大学総合研究博物館にも寄ってみた。
恐竜の化石や原人などの骨などから、当時どのような生活をしていたか…という研究はよく見聞きするが、この日本における人の様子について、意外と知らないことが多い。
今回見学した、特別展示「骨が語る人の『生と死』 日本列島一万年の記録より 」では、日本列島で発見されたさまざまな骨から見えてくる人々の生活や風俗紹介している。
まず紹介されていたのは、日本列島でもっとも太い上腕骨。
この骨が見つかった海辺の村の男たちは全員やたらと上腕骨が太かったのだそうで、こうしたことからも生きざまが垣間見える。
気になる展示はいろいろあったが、特に気になったのは、このあたり。
腕輪や耳飾り、入れ墨などの風習に加えて、なぜか前歯を抜く風俗があったという。
しまいには、上下合わせて8本も抜くというところまで行ったそうだ。
明らかに生活に支障をきたすはずだが、それでも続けられてきたのは、いったいどういう理由があるのだろう?
縄文時代は、戦争のような闘争が行われた証拠がないそうだが個人間の暴力は存在したとされるが、詳細はわかっていないそうだ。
例として、頭頂部に激しい力で穴が開けられた縄文人の骨が紹介されていたが、その実態は明らかになっていないという。
また、奈良から平安時代はどの社会階層においても、人骨の出土例が極めて少ないのだそうだ。
これは火葬が広まったことと遺体を山野などに放置し、墓が重要視されなかった時代風潮があったからだという。
知らないことばかりで、いろいろと興味深く見学することができた。