6967 ネットと現実の乖離
新型コロナウイルス感染症の、感染症法上の分類を厳しい順に上から2番目の2類から、季節性インフルエンザと同等で最も低い5類へ変更することが決まった。
当初4月1日からという話があったが、結局、かなり先の5月の大型連休明けの5月8日に決まった。
”混乱を避けるため”であればできるだけ先延ばししたいところだろうが、おそらく、先延ばしする言い訳ができる最も先が、5月8日だったのであろう。
この分類変更とともに、話題となっているのが、マスクの着用についてだ。
厚生労働省では、以下のような目安を紹介している。
○屋外では、人との距離(2m以上を目安)が確保できる場合や、
距離が確保できなくても、会話をほとんど行わない場合は、
マスクを着用する必要はありません。
○屋内では、人との距離(2m以上を目安)が確保できて、かつ
会話をほとんど行わない場合は、マスクを着用する必要はありません。
しかし実際はどうだろうか。
屋内はもちろん、屋外であっても、マスクをしない人は皆無に近い。
もちろんマスク着用のメリットはあればいいが、どうもそこに疑問を感じてしまう。
世界的に見てマスク着用率トップクラスの日本がの感染者数が減ってなかった事実をどう考えればいいのだろうか。
ネットの意見を見ると「国がとやかく言うのではなく個人で判断すべき」とか「したい人はすればいい。したくない人はしなくてよい。」という意見が圧倒的だが、現実はまったく違っている。
まぁ個人で判断した結果が、”圧倒的なマスク着用率の高さ”ということになるのかもしれないが、そうなると、マスク着用の意味が分からなくなってくる。
単に同町圧力に屈しただけということになりやしないか。
こういうネットと現実の乖離を見ると、先日見掛けたニュースを思い出す。
ネット上では、積極的に意見を述べる人が目立っているだけで、本当の世の中の状況というものは、ネットを見るだけでは決してわからないということだということを痛感する。
ちなみに…自分自身マスクはあまりしたくないほうだが、かといって、知らないマスクしない人が側にいる状況というのは、ちょっと落ち着かないし、あまり長い間その場にとどまりたくないというのも事実。
これは、マスク着用のメリットデメリットというよりも、”感覚”というか”イメージ”の話だ。
もしかすると、明確な意見というより、こういった”ふわっとしたこと”こそが、世の中の意見の大勢を占めるのかもしれない。