わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑/丸山 貴史

■いきもの,龍的図書館

食事がのろくて絶滅したという「アースロプレウラ」(ヤスデに近いなかま)…
巨大な角に栄養をとられて絶滅した「オオツノジカ」…
速く泳げないのに傷ついたなかまを見つけると助けようと集まってしまう性格のため人間に滅ぼされたという「ステラーカイギュウ」(ジュゴンのなかま)…

などなど、ほんとに?と思わせるようなエピソードなど、絶滅してしまった動物60種類、絶滅しそうでなんとか踏みとどまってる10種類を紹介する。

絶滅してしまった理由を動物自身が語るコメントは、なんとも切なくも楽しい。

見開き1ページで1種類を取り上げ、生息地や体長、何を食べていたか?といった基本的なデータ、絶滅した年代などが載っているので、これらをもとに、さらにいろいろと調べてみると楽しい。

「ネアンデルタール人」は、近年人間の直系の先祖ではないことがわかってきたが、こちらについても「想像力がたりなくて絶滅」とあって、最新の研究に基づいていることがわかる。

病気やカビなどで絶滅した動物、環境の変化についていけなくなった動物、数が増えすぎたり角を巨大化させすぎて絶滅してしまった動物…。

そして特に目立ったのは人間の殺戮や、持ち込んだ動物によって絶滅したケース。

わずかに生き残った「オオウミガラス」は、最後の最後に各地の博物館が標本を手に入れるために狩り尽くしてしまうなんて…。

現在ではちょっと考えられない、人間たちの”傍若無人ぶり”が、やたらと目立った気がする。

Posted by ろん