[社会の窓]知らなかった素性
先日、近所を歩いていたら、石垣の隙間から花が咲いているのを見つけた。
ランタナだ。
誰かが植えたわけではないだろうに、こんなところで頑張って花を咲かせているんだ…と思いつつ、その生態を調べてみて驚いた。
なんと、ランタナは、「世界の侵略的外来種ワースト100」に記載されていたのだ。
以前育てていたこともあるし、よく見掛けてきたランタナの素性…まったく知らなかった。
このリストは、国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会が定めた、本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物が載せられている。
ランタナは、そのひとつなのだ。
そして、いま話題?の、ヒアリ…。
強い毒性で人に害を及ぼしたり、生態系を破壊する可能性が高いために、全国各地の港で文字通り”水際”での発見、駆除が行われているが、このヒアリも、「世界の侵略的外来種ワースト100」に記載されていた。
もっとも、侵略的外来種ワースト100にノミネートされていても、外来種は国や地域によって扱いが異なる。
だから日本においては、特定外来生物に指定されているヒアリと異なり、ランタナは、要注意外来生物として、”取扱注意”にとどまっているので、気にしなくていいとは思う。
ただ、外来種は、知らず知らずのうちに、ごく身近なところまでやってきているということは、意識しておいた方がいいのかもしれない。
ヒアリだって、これほどたくさん発見されるということは、実は、もう国内で繁殖し始めている可能性はある…ということだ。