4999 この世の終わり
会社で打ち合わせ中、突然、スマートフォンがいつもと違う呼び出し音がなった。
緊急地震速報のものだった。
緊急地震速報を伝えたアプリ「ゆれくるコール」を立ち上げてみると、とんでもない地震が起きるであろうことを表示しているではないか。
関東はほぼ震度7、東北南部、北陸、中部から関西にかけては震度5〜6、マグニチュードは、なんと9.1という凄まじさ。
これだけの規模の地震にも関わらず、電話会社が提供する緊急地震速報は、まったく鳴ってないかったから、「あれ?」っていう感じだった。
もちろん、これは誤報だったのだが、この「あれ?」という感覚こそ、この誤報の原因と関係が有ることが、後でわかった。
通常の緊急地震速報は2地点以上の地震計で揺れを観測した場合に発せられるが、今回は1箇所の地震計で観測したものだった。
これは、テレビや携帯電話会社が提供する速報などで使われる「一般向け」と、鉄道などの交通機関や、できるだけ早く地震を知りたい特定の施設などで使われる「高度利用者向け」という用途の違いが原因で、このアプリは、後者のものを使っていたことがわかった。
揺れを検知する地震計が2地点ではなく、あえて1地点でしてあるというのは、誤作動や誤報を恐れず、ちょっとでも早く…という目的があり、利用者が理解したうえで使うべき情報なのだ。
だから今回のようなことが起きても、決して責められるものではない…ということはわかった。