4913 災害時の想像力
熊本地震を取材中だった関西テレビの中継車が、ガソリンスタンドで車列に割り込んで給油を行ったことで、ツイッターをはじめネットで批判の声が上がっている。
いまネットで、「関西テレビ」と検索すると、この話題に関連したキーワードが多数ヒットする。
どんな状況にせよ、行列に割り込んだら大きな問題になることくらい想像もつきそうなものなのに、それができない…というのは、呆れるほどの想像力のなさだ。
また、「『千羽鶴・古着・生鮮食品は要りません』 被災地が困る『ありがた迷惑』な物とは」という記事を見て、言われてみれば…と思いつつ、いかに人のことを思うのが難しいか?ということを考えさせられた。
そりゃそうだ。物資が絶対的に足りない状態のとき、ようやく届いた梱包をほどいて出てきたものが、千羽鶴だったらどうだろう?
じゃあ、もし、そこに現金が届いたら…それでも、やっぱり困るはずだ。
物資が不足し、現金を使うことすらできないからだ。
道路が寸断し物資の供給が滞っている状況は、ふだんの日常とはまったく異なっているということを想像することは、やっぱり難しいのだろうか?
緊急の対応については、プロや地元の自治体関係者に任せる…という考えだっていいと思う。
現金だって、古着だって…そして、千羽鶴ですら、必要になるときはあると思う。
けれど、いま、この瞬間ではない。
大事なのは、支援したいという気持ちを持ち続けることだ。
災害が発生し被災人たちがいるということを忘れずに過ごすこと。
だから、有楽町にある熊本のアンテナショップに行くのは、決して悪くないし、それも一つの支援かもしれないけど、今ある在庫を買い占め、その後、地元熊本からの供給が途絶えたときにも、支援を続けようと思うかどうか?
ネットで検索しておしまいではなく、これから、自分たちが試されるような気がする。