4080 最近の就職活動事情
就職情報サイトで、エントリー数を競わせる…いや、煽る画面が話題になっている。
自分のエントリー数と、それよりはるかに多い「内定を獲得した先輩」のエントリー数が表示され、「内定を獲得した同期に追いつく」というボタンを押させて、さらにエントリーさせようとするのだ。
興味深いのは、内定を獲得した先輩のエントリー数を超えると、目標が「あなたと似た同期」に変わり、普通では考えられない数のエントリーを目指させようとする…つまり、架空の存在を目標にさせることが暴露されている。
こんな「数打ちゃ当たる」をやらされる学生が気の毒だ。
このようなことをされれば、採用する側の企業も防衛せざるを得なくなう。
学歴フィルターだ。
先日の新聞でも取り上げられていた(記事のキャッシュ)が、会社説明会などの募集サイトにおいて、特定の大学だけを受け付け、それ以外の大学からのエントリーをブロックする。つまりフィルターに掛けるのだ。
これまでも大学による選別はあったはずだが、インターネットが普及し、誰もが簡単につまびらかにできる時代になった。
募集開始直後にも関わらず、すべて「満員」となっていれば、フィルターの存在を意識せずにはいられないはずだ。
しかも他大学の学生が同じサイトにアクセスした場合と比較すれば一目瞭然。
つい自分が就職活動をしていたころと比較してしまう。
当時は、インターネットなんてほとんど普及していなかったし、大学進学率は30%強で、現在の50%強と比べると状況はかなり変わっている。
かつては大学に進学して卒業することだけで、フィルターの意味があったのかもしれない。
さらには、インターネットによって、簡単に応募できるようになり、わずかな募集人数に対して、数万人の応募があるなんていう異常事態になってしまう。
本音と建前の応酬は今に始まったことではないけど、以前に比べると、学生も企業も無理しているというか、疲弊しているような気がしてならない。
どうしたらいいのか?…と、部外者かつ門外漢ながら考えてみたのだけど、いろいろな問題が複雑に絡んでいて、ちっとも考え付かなかった。
特に、フィルターでふるい落とされるような学生は、こうした状況を逆手に取って、余計な活動をせずに済んだくらいと思って、頑張ってほしい。