[社会の窓]古いんだか新しいんだか
五代将軍・徳川綱吉の側用人だった柳沢吉保自らが設計したという六義園は、1695年(元禄8年)から7年の歳月を掛けて作られた回遊式築山泉水庭園。
度重なる江戸の火災や、関東大震災、東京大空襲などの被害も奇跡的に受けることなく、造園時の面影を残しているという。
そんな六義園のしだれ桜はとても有名だ。
久しぶりに見に行ってみた。

相変わらずすごい人だったが、空いていたベンチに座り、高さ約15m、幅約20mにも達するというしだれ桜を見上げる。
やはり見事だ。
先ほどまで吹いていた弱い風が止まり、まるで絵のよう。
写真にすると、なかなか色の再現できないので、美しさを目に焼き付ける。

ふと、柳沢吉保も、こうして見ていたんだろうか…と、勝手に思っていたのだけど、あらためて調べてみたら、そもそも、このしだれ桜の樹齢は、“わずか”70年程度だった。
そして、こうしたライトアップも、今の時代だからできることで、江戸の昔には、けっして見られなかった風景なのだ。
そう考えると、なんだか古いんだか新しいんだかわからなくなってしまった。
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