3907 不可解な優先席付近での携帯電話の電源OFF
以前、都営地下鉄で、優先席を増やしたことに関する記事を書いた。
最初は違和感を覚えたものの、優先席を増やすのは、それなりに、理にかなっているのかもしれない…と思った。
しかし、これに関連して、新たな違和感を覚えた。
それは、優先席付近での携帯電話の使用についてである。
「列車内の優先席付近では携帯電話の電源をお切りになるようお願いします」
以前から、こういった呼びかけがされているが、先述のように、優先席が倍に増えた都営地下鉄では、携帯電話の電源を切らなければならない場所も倍増したことになる。
都営新宿線や三田線のように、1車両あたりの長さが20mあればまだいいが、16.5mしかない大江戸線だと、感覚的には、かなりの部分で携帯電話の使用ができないエリアになってしまっている。
携帯電話の電源を切らない場合、乗車できる場所が限られるはずだが、あまり乗車場所を選んで乗っている人を見掛けないし、ましてや電源を切る人も見掛けない。
そもそも…
なぜ携帯電話の電源を切らなければならないのか?
優先席に、ペースメーカーが誤作動を起こす云々みたいなことが書いてあったような気がしたけど書かれてなかった。
例えば東京都交通局のサイトを調べてみると…
都営地下鉄では、他のお客様にご迷惑にならないよう、また、心臓ペースメーカー等の医用機器をご使用のお客様に安心してご利用いただくため、次のようにお願いしています。
「優先席付近では携帯電話の電源をお切りになるようお願いします。」
「優先席付近以外では、マナーモード設定の上、通話はご遠慮いただくようお願いします。」
やっぱり書いてあった。
これって本当なのだろうか?
この記事(キャッシュ)には、総務省などによると、携帯が原因とされるペースメーカーの事故は、電車内外を問わず“皆無”だそうだ。
また、ここで引用した記事の締めの文章も気になった。
無用な恐怖と摩擦を減らすため、携帯オフは満員時に限るのも一案ではないか。
携帯が原因とされるペースメーカーの事故が“皆無”といったそばから、満員時に電源OFFを提案するなんて、まったく意味不明だ。
どうして、「「優先席で携帯電話オフ」は本当に妥当?」という記事なのに、このオチなんだろう?
ちなみに、2003年9月以前までは、実際にそういった案内がなされ、満員時のみ電源OFFとされていた経緯はある。
いずれにしても、優先席で電源を切ろうが、満員電車の中で電源を切ろうが、科学的根拠は、ない。
これまで事故が起きたという事実もなく、現在では、まず起きる恐れもないのに、どうして、こういった状況が続くのだろう?
結局、ペースメーカー使用者の不安を煽り、携帯電話を使用する人に無意味なことを強いる注意書きは、本当に不可解だ。