[社会の窓]無意識のメッセージを受け取っているような…
古い建物を見ていると、そのデザイン、意匠はどういう意図で作られたんだろう?と、気になることがある。
そうした意識的に作られたものとは対照的に、偶然というか無意識的にというか、結果的にデザインされた“風”(ふう)のものを見ると、なんだか楽しくなってくる。
その好例を、上野下アパートで見掛けた。
受電のための引込線と、そこから各戸に向かってきれいな放射状に描く電線。
おそらく意図して作ったデザインではないだろう。
デザインとか意匠って、それを考えた人・作った人と、見る人の、“見えないキャッチボール”だと思う。
この場合、有名な建築家やデザイナーではなく、現場で作業をされた無名の職人さんからのメッセージを見ている…といったら、大袈裟だろうか。
先日の銀座を歩く企画でも、同様な興味を持たれた方もいらっしゃったが、こうした部分を見つけると嬉しくなってしまう。
嬉しすぎて、こうして見出し(ヘッダー)画像に使ってしまうくらい。
