祈られる者たち/NHK-FMラジオドラマ(2013.3.2)

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先日、ラジオドラマに関する記事を書いた。

これはラジオドラマと言っても、四半世紀前の録音を聴いた話だったが、コメントいただいたサムトッシュさんから、“現在”放送中のラジオドラマを教えていただいたので、さっそく聴いてみることにした。

NHKFMで、土曜日22時~22時50分に放送されている、FMシアターだ。毎回1話完結というのが、聴きやすくてありがたい。

今回のお話は、こんな感じ。

あらすじ:働くことに実感がわかず“のんびり”就職活動をする、宮崎の私立大学生・黒木琢磨。面接では、バイトにサークルと“ありきたり”な話で、「祈られて」(不合格)ばかり。福岡の企業面接からの帰りの高速バスで、琢磨は県外で“バリバリ”就活する国立大学の日高みなみと出会う。彼女に誘われ、やってきたのは“スパルタ”就活塾。塾長の権藤による面接の猛特訓が始まる。「なぜ働くのか?」「自分の個性とは?」琢磨とみなみは答えを見つけ、内定を勝ち取ることができるのか?笑いあり涙あり、恋愛あり?の青春“スポコン”ドラマ。

タイトルの「祈られる」…

これは、面接結果通知で、企業からの締めの言葉が、「ご活躍をお祈りします」というとき、面接が不合格…ということを意味する。

実は、この表現は、つい最近知ったのだけど、言い得て妙というか、うまいこと言うなぁ…と感心してしまった。

…が、当事者にしてみたら、そう何度も何度も祈られては、たまったものではないだろう。

自分が就職活動したときはどうだっただろうなぁ…と思い出しながら聴いた。

もし、また就職活動をしなければならなくなったら、きちんと「なぜ働くのか?」「自分の個性とは?」を説明できるだろうか?と不安になってきた。

主人公の黒木くんはどうしたか? このままだと何も変わらない!と考えた彼は、丸一日掛けて歩き通す“100kmウォーク”に参加することを決める。

これは、どうしても“自分の言葉”が出てこないのだったら、身体を使ってひねり出そう…ということだった。

道中、自分の父親と同じくらいの男性と、会社や仕事について会話をしているうちに、気持ちの変化が起きる。

歩き始めたころは、何にもないただの田舎道と思っていたら、よく見ればいろんな小さな会社がたくさんあった…というフレーズが印象的だった。

景色そのものは変わらない。ただ見ていなかっただけなのだ。見方を変えれば見えてくることがあるということだ。

僕は、大学卒業していまの会社に就職し、幸か不幸か、ずっと同じ会社に勤めている。

惰性とまで言わないけど、強い意志のようなものは薄れてしまっているのは事実…かな?

もっと基本的というか単純に、「何にやりがいを感じるか?」とか、「仕事を通じて、人に喜んでもらう」といったことに、もっとこだわりを持つべきなのかもなぁ…と。

そのほうが、きっと、もっと楽しく仕事ができるんじゃないか思った。

Posted by ろん