3626 自分を形作るもの
最近、ふと感じることがある。
それは、自分のしゃべり方や、語尾の伸ばし方、言い回しが、どことなく父に似てるな…と思う瞬間があるということだ。
客観的に見れば、僕自身のしゃべり方そのものだと思うだろうが、実は父由来のものが、少なくないのだ。
不思議なのは、実家に住んでいたときには、電話を通した声が、父に似てると言われながらも、しゃべり方までも似てるなんて思ってもみなかったし、実家を出てからかなり時間が経っているのに、今ごろになって…似始めたということである。
無意識のうちに記憶されたものが、なにかのきっかけで発露したのだろう。
同様に、誰の由来かはわからないものの、やはり、誰かが使っていた言い回しや表現を、そのまま流用してるな…と思うときもある。
これも、無意識のうちに自分の中に取り込んだのだろう。
たまたま、父の言い回しに似てるなということがきっかけだったが、おそらくは、自分が気がつかないだけで、言い回しばかりでなく、立ち振る舞いや、思考までも、周囲から取り込んでいる部分は多いに違いない。
そう考えると、自分を形作るものが、まるで地層のように、積み上げられてできているんだということを実感する。