4507 需要と供給

物思いに耽る(雑感)

連日、甲子園の熱戦が伝えられているが、母校が県内の準決勝で姿を消した段階で、僕自身は急速に興味を失ってしまった。

それでも、この時期の"甲子園"は、夏の風物詩として定着し、たとえあまり関心がなくても、すっかり一風景として馴染んでいる。

予選からたった一度も負けることのなかった、全国唯一の高校が優勝するという戦いは、逆に見れば、その一校を除いて、すべての高校が"負け"を経験する。

甲子園に出場できた高校は、それだけでも十分なゴールにもなり得るから、負けて悔い無し…という思いもあるかもしれない。

ちょっと話がそれたが、そんな甲子園の光景のひとつに、負けた高校の生徒たちが、甲子園の砂を集めるシーンがある。

これはこれで、いいのだけど、ちょっとアングルを変えると、こんな光景になってしまう。

これが現実…

砂を集める高校生を、這いつくばるようにして取り囲むカメラマンたち…。

これはこれで、いい…というより、仕方がないのだと思うけど、なんだか、 情けない光景というか、妙な光景に思えてきてしまう。

けれど、カメラの向こうには、こうした光景を期待する読者がいるわけで、複雑な気分になる。

まさに需要と供給…

水戸黄門におけるお銀の入浴シーンや、最後の最後に印籠を出すのと同じような、予定調和を期待する人たちの需要を満たしている…というと、ちょっと言い過ぎだろうか。

Posted by ろん