3538 日本の時刻のふるさとで“うるう秒”体験
先日、新聞の記事で、7月1日に“うるう秒”があるということで、それに関連したイベントが開かれると知った。
ここで、うるう秒について…
時間は、もともと、地球の自転にあわせて1日が決められている。その時間は、原子時計という極めて正確な時を刻む時計が使われている。
時間の元になっている地球の自転は、実はちょっとずつ遅れているそうで、極めて正確な時計を使っていると、ちょっとずつ進んでしまうことから、タイミングを見計らって、1秒が挿入される…これが、うるう秒だ。
今回は2012年7月1日8時59分に1秒追加される。
うるう秒は、地球の状況にあわせるので、不定期的に挿入されるため、今回は3年半ぶりだったという。ちなみに前回は、2009年1月1日8時59分に1秒追加された。
日本の標準時を決めているのは、東京都小金井市にある、独立行政法人の情報通信研究機構(NICT)というところで、ここから日本の時間を配信している。
この建物に備え付けられているデジタル時計に、うるう秒として、追加された、8時59分60秒という時間が表示されるというイベントに行ってきた。
ふだんの平日よりも、かなり早めに家を出る。最寄り駅は国分寺。
日曜朝ということもあって、国分寺駅前はひっそりとしていた。目指す、NICTは、駅からちょっと離れている。
徒歩で15分ほど掛かって、8時20分ごろに到着。
うるう秒の30分以上前だけど、少しずつ人が集まり始めていた。
うるう秒に関する解説を聞く。
この解説の行われる時間が、分単位で設定されているのを見て、やはり、時間を扱うところならではだなぁ…と感心してしまった。
先述の通り、NICTには超精密な原子時計が置かれ、日本の時刻を配信している施設であることから、まさに、ここが、日本の時刻のふるさとなのだ。
解説が終わると、うるう秒が表示される時計が見える、建物正面の広場へ。
何社ものマスコミの関係者の姿も見える。
ふだんはロータリーや駐車場になっているところらしく、場所は広い。
それでも、どんどんと来訪客の数は増えていった。10分ちょっとで2倍近くが集まってきた。
決定的な瞬間を撮ろうとしたら、突然、カメラの電池残量が少ないという表示が!!
さらに、試し撮りをしていたら、“1秒”という時間は、想像以上に短いことがわかってきた。
シャッターを押して実際に写るタイムラグによって、うまく撮れないかもしれない…ということもわかってきた。(あとから、動画で撮ればよかったと反省)
あーーー
しかし、もううるう秒は目前…撮るしかない!
そして…
たった“1秒”のためではあったが、なんとか写真に収められたし、無事に見ることができた。
今年は、金環日食、金星太陽面通過と、珍しい光景の写真を撮る機会を経験してきたが、今日は、たった1秒という、これまでと違った緊張感を味わった。
もっと、事前に準備しておくんだったと反省。
とにかく、たった1秒で終わってしまうこのイベント、8時59分60秒が過ぎてしまうと、あっという間に人ははけてしまうが、テレビや新聞などのマスコミ関係者が、来訪客のインタビューをしていた。
こういうときに、うまい受け答えができる人ってすごいと思う。
仮に何かを答えたとしても、あとから、「あぁ言っておけば良かった」と後悔する自信がある。
ふだんは平日しか開いていないNICTの展示室が、今日は特別に開館。
さまざまな研究をしているということを初めて知ったが、小さな子供たちには、ちょっと難しいかも。
せっかくの施設なのに、平日しか開いていないのは、ちょっと残念。